最近感じていること。「正解」を探すブリーディング

最近、日本のブリーディングを見ていて、一つ感じることがあります。

それは、多くの人が「正解」を探しているということです。

「あの海外トップブリーダーがこの組み合わせをしている。」

「有名ブリーダーがこのプロジェクトを進めている。」

「だから、この組み合わせが正解なんだ。」

もちろん、その考え方自体を否定するつもりはありません。

世界トップブリーダーには、長年積み重ねてきた経験があります。

私たちH2Mも、Hans、DPR、Reptizonをはじめ、多くのトップブリーダーから学び続けています。

しかし、私たちが学びたいのは「答え」ではありません。

なぜ、その答えに辿り着いたのか。

その思考です。

Krakenに見る「正解がない」という価値

例えば、現在世界中で注目されているプロジェクトの一つにKrakenがあります。

Krakenを見ていると、一つ面白いことがあります。

それは、完成形が一つではないということです。

ブリーダーによって表現が違う。

組み合わせも違う。

目指している完成形も少しずつ違います。

つまり、「Krakenには唯一の正解が存在しない」ということです。

もちろん、キーになるモルフや重要な遺伝子はあります。

しかし、それ以外はブリーダーそれぞれの思想によって設計されています。

そこに、そのブリーダーらしさがあります。

学ぶべきは「答え」ではなく「思考」

だから私は思います。

海外トップブリーダーを真似する必要はありません。

学ぶことは大切です。

むしろ、積極的に学ぶべきです。

しかし、学ぶべきなのは完成したプロジェクトではなく、その人がどう考え、どう意思決定し、どう未来を設計しているのかという「設計思想」です。

その思考を理解した上で、自分自身の理想を描く。

それが、本当の意味で学ぶということではないでしょうか。

自分だけのブリーディングを作る

ボールパイソンには、数え切れないほど多くのモルフがあります。

だからこそ、自分だけの色を出していい。

自分だけの方向性を持っていい。

もし世界中の人が同じ答えだけを追い続けたら、新しいプロジェクトは生まれません。

新しい価値も生まれません。

業界は発展しなくなってしまいます。

過去に世界を変えてきたプロジェクトも、最初は誰かが「自分ならこうしたい」と考えたところから始まっています。

人は迷う。だから設計思想が必要になる

もちろん、人は迷います。

私自身も迷います。

「この方向性でいいのか。」

「もっと別の可能性があるのではないか。」

そう思うことは何度もあります。

だからこそ、一度決めた設計思想を定期的に見直し、方向性を確認することはとても重要です。

一方で、答え合わせばかりを繰り返していると、ブリーディング本来の楽しさまで失われてしまうように感じています。

H2Mが提供したい価値

H2Mがこれから提供していきたいものは、生体だけではありません。

「この組み合わせなら正解です。」

そんな答えを売るつもりはありません。

一人ひとりが、

「自分はどんな個体を作りたいのか。」

「どんな未来を実現したいのか。」

その設計思想を一緒に考え、整理し、形にしていく。

それこそがH2Mの役割だと考えています。

世界トップブリーダーから学び、日本の環境に合わせて再構築し、お客様一人ひとりの未来へ落とし込む。

私たちは、その「思考」を届けるブランドでありたいと思っています。